設立の経緯と目的

2011年3月11日は、日本にとって、世界にとって、強く心に刻まれる日であり続けます。東北地方を襲った東日本大震災は、亡くなった方、行方不明の方合わせて2万人、未だに仮設住宅で避難生活を送っている方も多数いらっしゃいます。
当会は東日本大震災で被災された方たち、とりわけ福島第一原発の事故に遭遇された子どもたちやそのご家族が放射能の影響から免れ心身の健康を取り戻すことを支援するため2011年、6月11日に活動を開始しました。
福島に住む子どもたちは、放射能が心配で外遊びが思うようにできず、原発事故の収束が見えないなか、除染も予定通りには進まず、いまだに、放射線量の高いホットスポットが存在します。魚類からは国基準を超えてセシウムが検出されるなど、空気、水、食の安全への不安や日々ストレスを感じることが多い生活を送っています。そこで、長期休暇を利用して、おいしい空気と美しい大自然、大地の豊かな食のある北海道で過ごすことで、免疫力を高め、元気になってもらいたいそんな願いからのはじまりでした。
どのお子さんも、来たときよりも帰るとき顔色は明らかに良くなり、食欲が増し、笑顔が見られるなど保養の効果も実感できました。

福島の再生の前提として原子力発電所の放射能封じ込めが急務です。また破壊された建屋の解体、汚染水の処理など環境からの放射性物質の隔離が求められ、専門家の試算では廃炉作業に最低40年は要するといわれておりますが、収束への道筋は見えません。私たちは、そのような状況にある福島の子どもたちが、健やかに育つことができるよう長期に支援し続ける必要性、重要性、を深く認識し、それは社会的使命であると考えています。当会は、深い悲しみ、憤りのなかから、福島の人々が立ちあがり未来へ希望を見出せる日が一日も早く訪れるように、微力ですが、全力を傾注する覚悟です。多くの市民の皆さまの、ご支援、ご賛同をお願い申し上げます。