一時保養”親子ですごす夏休みin北海道!”を7月22日(水)~8月5日(水)の日程で実施しました。
できるだけ多くのみなさんに参加していただけるよう、総勢39名A,Bの2班に分かれて北海道に滞在していただきました。A班6家族20名、大人6名、小学生4名、幼児7名、乳児3名。B班7家族19名、大人7人、高校生1名、小学生7名、幼児4名
主な行程 22日郡山、福島よりチャーターバスで仙台港へ フェリー(仙台~苫小牧)、23日各滞在先へ移動 A班:7月23日~27日 蘭越 28日、29日蘭島(海水浴) 29日~8月3日 札幌(かおりの郷) 3日、4日札幌中心部ホテル滞在。B班:7月23日~28日 札幌(かおりの郷) 29日、30日蘭島(海水浴) 30日~8月3日ニセコ 3日、4日札幌中心部ホテル滞在。4日市内観光後苫小牧港よりフェリーで仙台へ5日仙台港よりチャーターバスで福島、郡山へ移動。以降解散。
期間中、北海道の豊かな自然の中で過ごしていただきました。子ども達は昆虫採取、水遊びや泥遊び、海水浴などを楽しんでいました。蘭越では農場に招いていただきイモ堀り体験をし、札幌では北海道新聞社さんから豊平川の花火大会と札幌ビール園でのジンギスカンにご招待をいただき夏の北海道を満喫することができました。かおりの郷に滞在中は連日、小金湯温泉”まつの湯”さんのご厚意で温泉を利用させていただきました。希望者には、医師による健康相談や尿検査、甲状腺検査を受けていただきました。夜は、スタッフも交えて語らいの時間を持つこともできました。
蘭島(海水浴場)では、太陽財団さんの保養施設に宿泊させていただきました。また、海水浴では社員のみなさんがボランティアとして子ども達と遊んでくれました。連日天候に恵まれ海水浴を楽しむことができました。
食事は、出来るだけ北海道産の食材をご用意しました。市販の食材で必要なものは、放射能測定検査を実施し、できるだけ放射能の影響を受けることがないよう準備してきました。お米や野菜の多くは新鮮な有機や無農薬の野菜を複数の支援者からご提供いただき、とても美味しくいただくことができました。かおりの郷では、菜園から葉物やキューリなどを収穫することができ、採れたての野菜を食べていただきました。普段は野菜が苦手な子ども達もたくさん野菜を食べることができたようです。
保養は、線量の低い場所に滞在することで肉体や精神のリフレッシュが主な目的ですが、新たなコミュニティの可能性も見いだせたと思います。複数のご家族やボランティアが共同生活を送る中でお母さん達はリラックスして子ども達を見守ることができたと思います。また、子ども達は様々な人達の中で生活する中で短い間でしたが成長していく姿も垣間見られました。かつて地域のコミュニティが機能して時代のような、お互いに支え合い安心して暮らせる関係が保養期間にできたように思います。
今回の保養は、札幌市のさぽーとほっと基金の助成を受け実施することができました。また、食事の準備や生活サポート、子ども達との遊びなどに多くのボラン ティアのみなさんのご協力をいただきました。今回も高校生や大学生も参加していただき、自然の中で子ども達を思いっきり遊ばせることができました。多くの 参加と物資のご支援をいただき、本当にありがとうございました。
保養を終えて参加者のみなさんは、リフレッシュして無事それぞれの地元に戻れらました。みなさんと過ごす中で、保養の機会が減ってきて参加することが難しくなってきていること、健康被害のリスクから子ども達を守るために、大変なご苦労をされていること等をお聞きしました。私達は今後も保養を継続 していくことを決意しています。さらに、支援する人、される人の関係から「共に生きる」関係を作って行こうと決意を新たにしています。
原発事故の翌年、「原発事故子ども・被災者生活支援法」が施行されましたが、安倍政権は同法の基本理念にある、被災者自らの意思による居住、移動、帰還の選択の支援、子ども(胎児含む)および妊婦に対する特別の配慮、放射線影響の長期間にわたる確実な継続支援等を放棄しています。一部実施されていた一時避難のための住宅支援も打ち切ろうとしています。甲状腺ガン、またはその疑いや様々な病変が報告されているにも関わらず、政府と県は原発事故との因果関係はないと断定し対策を怠っています。こうした切り捨てともいえる政策のなかで、子ども達の健康を守るためには一時保養がこれからも必要です。一時保養が継続できるよう、ご支援をお願いします。子ども達が安全に暮らせる未来のために、ともに行動していきましょう。